熊本市交通局
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田崎橋・上熊本駅前〜辛島町〜健軍町 営業キロ：12.1km（複線11.9km、単線0.2km） 全区間 軌道線(併用軌道11.8km、専用軌道0.3km) 軌間：1435mm 電圧：DC 600V 表定速度：12.4km/h（2系統） |
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熊本駅前にある市電の乗り場は、熊本駅の駅舎からは少々離れていますが、基幹交通としての存在感は十分にあります。
熊本城・中心街の方面に向かうホームは、駅前広場に直結した広いものでしたが、一方の田崎橋方面は、狭いホームでした。とはいえ、降車はそれなりにあるので、広い方がよいとは思います。新幹線に合わせた熊本駅の再整備の際に改良する計画があるようです（JRとの結節改良）。田崎橋方面は1kmたらず（約600m）で、２つしか電停がなく、終点の田崎橋周辺は単線でした。電車はすぐに折り返して行きます。一方、熊本駅から健軍町方面に向かっていくと、しばらくはそれほど広くない道を、右へ左にカーブしながら比較的ゆっくりと進んでいきます。
辛島町付近で、上熊本方面の路線と合流します。この辺りから熊本市の中心市街地にあたる地域です。熊本城の横を抜けながら、繁華街である通町筋、水道町に到達します。通町筋には立派なアーケードもありますが、電車は大通り中央を堂々と進んでいきます。水前寺公園の横などを通りながら、大通りを直進し、健軍町に至ります。表定速度は必ずしも早くはないものの（熊本駅から40分強）、大通り中央に軌道敷が確保されているだけあって、比較的スムーズに運行されている印象でした。
一方、辛島町から上熊本駅方面に至る路線が分岐しています。それほど広くない道路の中央を進んでいく印象です。途中、「たぬき」の童謡で有名な洗馬橋電停（船場橋）がありますが、ここから数百ｍのみ専用軌道となっていました。専用軌道手前ということもあって、洗馬橋電停はなかなか立派な電停で、ちょっとした広場には「たぬき」の像がたっていました。上熊本駅手前で道路から離れ、坂を登る印象で、車庫からの線路と合流します。合流後、すぐに上熊本駅前電停に到着です。ちなみに、この辺りの軌道敷は、インファンド工法（日本初）で整備され、私が訪問した2003年春の時点では、まだ新しいコンクリート面が印象的でした。
（2009.3.15）
熊本市電の路線は、田崎橋から熊本駅前、辛島町、そして中心市街地の通町筋を経由して健軍町に至るルートと、辛島町で分岐して上熊本駅にいたるルートの二つです。往年に比べると路線はだいぶ短くなりましたが、それでもJRの駅と市街地を
走り抜けて行く存在感は十分にあります。
車両面では旧型車も残っていますが、日本発の冷房車、日本初のVVVFインバータ車、そして日本初の超低床車の導入
など次々と意欲的な取り組みが行われています。なお、樹脂固定軌道（インファンド工法）の導入も日本発の取り組みです。